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善をなす 寒さ~俳句・短歌鑑賞(73)

竈の火

俳句・短歌鑑賞(73)

はにかみて善はなすべし少女らにテニスボールを投げ返したり 篠野京 

                             「塔」12月号作品2

「善はなすべし」と正面切って言われれば鼻白んでしまうが、「はにかみて」がつけば、そうなんだよねと納得してしまう。誰だって悪をなそうとは思っていないのだ。足もとに転がってきたテニスボール、おとなの余裕をもって少し笑みなど浮かべながら少女たちに投げ返す。「ありがとうございま~す」と元気な声。それにまたはにかみながら応える作者。いいなあ。

くれなゐの色を見てゐる寒さかな 細見綾子
この「くれなゐ」の色は何の色なのだろうか。花や火などの具体物ではないのだろう、あくまでも「くれなゐの色」そのものなのだ。かたちないものの「くれなゐの色」とは何なのだろう。そのような観念的な色彩を「見てゐる寒さ」もまた肉体的な寒さではなく心理的な寒さなのだろう。視覚的な色ではなく身体的でない寒さ、頼りなげでありながら強い意志を感じさせる句である。

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プロフィール

加藤 宙

Author:加藤 宙
俳句や短歌,日々の思い等をつぶやきます。絵本を好んで読み、「幸福とは何か」「わかるとは何か」「祈りとは」などについて考えています。日が暮れる頃、美味しい肴で至福の時を迎えます。「塔」短歌会。

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