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これからの道徳教育(1)~「特別の教科 道徳」 #道徳

冬帽子


これからの道徳教育(1)~「特別の教科 道徳」

昨年10月中央教育審議会が「道徳に係る教育課程の改善などについて」の答申を行った。早ければ4年後には「特別の教科 道徳」(仮称)の指導が小中学校で始まる。数年前の教育再生会議の提案した「いじめ対策の一つとしての道徳教育の在り方」を受けて、昭和33年道徳が特設されて以来何度も検討されてきたことが新たな形になりそうである。
現在行われている道徳の授業に対して、道徳の時間の特質を生かしていないとか、学校や教員によって指導の格差が大きいとか(ここでも格差!)発達段階が上がるにしたがって授業に対する取り組みがよくないとか。これまでにもさんざん言われてきたこが課題としてとらえられている。
 それらの課題を解決するために、教科でも特別活動でも道徳の時間でもない、新たな「特別の教科 道徳」の時間を設けようというのである。学習指導要領に示された内容を体系的に学ぶことは教科と同じであるが、教科指導にはない側面の「学校教育全体の要となり人格形成に関わる」部分や、原則として担任が指導を担当したり、数値などによる評価にはなじまない点などが「特別の教科 道徳」と呼ぶ理由である。
 現行の学習指導要領の規定を整理し簡潔なものに改めるようではあるが、最終の目標が「道徳性」の育成にあることは変わりない。現在4つの視点から内容項目が並べられているが、それらの見直しやいじめへの対応や生命尊重の精神の育成、現代的な課題の一つである情報モラルや生命倫理の指導なども項目として挙げられてこよう。
 大きな改善点は検定教科書の導入である。授業で使う中心となる教材としての教科書の導入であるが、各教科書会社は果たして独自の教科書を作成できるのだろうか。現在道徳の授業では文部科学省の作成した「私たちの道徳」(文科省が使用を勧めている)を使って行われている。各教科書会社がこれを参考にした場合、同じような教科書にならないのだろうか。また文科省が「検定」する場合は何を基準とするのだろうか。子どもたちが中心的に使う教科書だからこそ、慎重な作成が求められる。
 子どもたちの道徳性の育成のために「特別の教科 道徳」の導入はよい事であろうと思うが、要は運用面である。多様な指導方法の工夫も成長を促す評価の充実もすべて一人の担任の方にかかってくるのである。それでなくても「事務処理」の多さで教材研究の時間がないという本末転倒の現象が起こっている現場で、果たして本当に子どもたちの道徳性の伸長が図れるのだろうか。
 例によってこの答申も、「教員の指導力の向上」が課題として挙げられている。
 今後文科省は具体的な学習指導要領の作成に着手するのだろうが、その経緯を注意深く見守っていきたい。

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プロフィール

加藤 宙

Author:加藤 宙
俳句や短歌,日々の思い等をつぶやきます。絵本を好んで読み、「幸福とは何か」「わかるとは何か」「祈りとは」などについて考えています。日が暮れる頃、美味しい肴で至福の時を迎えます。「塔」短歌会。

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